Global Communication“76:14”

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Global Communication「76:14」
レーベル:Dedicated
リリース年: 1994年
ジャンル:Ambient


Mark PritchardとTom MiddletonのユニットGlobal Communicationによるambientの名盤

Mark Pritchardほど多ジャンルで活動しているアーティストは他にいないのではないだろうか。彼は様々な名義やユニットを組むことにより、多方面の音楽を製作しているアーティストだ。HARMONIC 313(その前にDave Brinkworthと組んだHarmonic 33というユニットがあった)ではDetroitスタイルのビートを作り、Africa HiTechではBassMusicを製作している。そんなMark Pritchardが90年代にTom Middletonと組み、結成したユニットがGlobal Communicationであり、主にアンビエントの作品を発表している。

アンビエントに興味を持ち、名盤を探そうと思うとおそらくこの作品にはすぐに行き着くであろう。90年代初期、RAVEカルチャーの盛り上がりにより逆に休む、Chillする音楽が必要とされチルアウトというジャンルが生まれたが、この作品は踊り疲れた癒すための音楽というよりも、もっと内面的な、深い場所へと導くための音楽という印象を受ける。少し神秘性を持ち、New Age的な雰囲気も感じられるアルバムだ。アンビエントというジャンルに興味を持ったらまず最初に買ってもらいたいアルバムだ。

基本アンビエント系のアルバムは通して統一した雰囲気を持つ場合が多いが、この作品は途中で変化が現れる。最初の4曲までは比較的に落ち着いた曲調であるのだが、5曲目から少しテクノ的な要素が強く、特に7,8曲目(同じ曲の別バージョン?)は静か目なテクノ楽曲と言える。そしてラスト2曲で再び、神秘的な雰囲気をもつアンビエントとなる。

なお今作のタイトルは全て曲の長さと同じであり「76:14」はアルバムのトータルの長さになっている(ただiTunesの表示を見ると1秒のズレが生じている楽曲がある)

「0 54」はアルバムもSkit的な楽曲であるのだが、世界中の言語が登場し、Global Communicationというユニット名を表している気がする。

「14 31」はタイトル通り14分31秒とかなり長めの楽曲だ。コーラスっぽいPad音と柔らかいシンセのアルペジオが続く楽曲。90年代の電子音楽の雰囲気とシンセによる暖かさを味わえる楽曲。基本繰り返しによって演奏がなされているが抜き差しがあるため少々変化も見られる。

「9 25」はNew Age色がかなり強い楽曲。ヴォーカルやシンセがかなり神秘的な世界を作り出している。ビートの残響具合も心地よい。

「8 07」は今までの雰囲気から少し変わり、アンビエントよりのテクノ楽曲となっている。リズムがしっかりと取れ、音色や残響具合がサイケデリックな世界感も作り出している。クールでドラマチックな楽曲。