Squarepusher“Big Loada”

Big Loada [US]

Squarepusher「Big Loada」
レーベル:Nothing Records/Warp Records
リリース年:1998年
ジャンル:Drill ‘n’ Bass


鬼才、Squarepusherのシンプルなメロディと複雑なドラムプログラミングのDrill ‘n’ Bassをたっぷり味わう事のできるEP(?)

今回は電子音楽を聴く上で避けては通れない天才の一人Squarepusher(以下トム)の紹介を。ちなみに以前ブログで紹介したCEEPHAXの実兄である。

トムはそれこそアルバムごとに方向性を変えてくるアーティストの代表だ。彼は優れたベーシストとしても有名であり、そのBassを活かした作品もあれば、電子音楽家として機材もフルに活用した楽曲を製作した作品、さらにはバンド体制での作品などもある。今年は自作(⁉︎)のソフトウェアを用いたアルバムを発表、かと思えば4ピースバンドShobaleader Oneとしての活動も行われている。

さて様々な活動を行うトムの代名詞といえばDrill ‘n’ Bassであろう。といってもこの言葉自体どうやら日本人の造語のようだが簡単に言えばDrum‘n’ Bass×IDMといったところであろうか。高速でかつ非常に複雑にドラムが特徴的なジャンルであり、90年代彼と同じくコーンウォール出身のアーティスト(Aphex Twin,Plug,μ-ziq)が制作していた。トムの作品はどれも好きでかつ、先ほど述べたように方向性がそれぞれ違うためどれを紹介するか非常に迷ったが(まあそのうち紹介すればいいんだけど…まだアーティスト被らせたくないんだよなぁ)純粋にDrill ‘n’ Bassを楽しむならこのアルバムだと思う。

なお、今作は元々Warp Recordsから7曲入りのEPとしてリリースされた物をNothing Recordsより曲順を変え、さらに曲数を追加して販売したものである。そのため30分のEP(としてもそもそもボリューム多めな気がする)だったものが50分を超えアルバムほどのボリュームとなっている。なので購入するならNothing Records版をおすすめする。

「Come on My Selector」はこれまた映像界の鬼才、Chris Cunningham制作のPVが有名だ。シンプルな電子音と前半はTHINK,後半はAmen Braekと呼ばれる(特にBreakcore界隈では)ど定番のブレイクを用いた高速な楽曲だ。

「A Journey To Reedham (7am Mix)」はチープなシンセながら泣きのメロディを聴かせる楽曲だ。奇抜な楽曲だ多い彼だが、たまにこういうメロディを聴かせてくるのがズルい。今作で最も好きな曲だ。

「Port Rhombus」も静かなメロディのシンセに対比的に複雑なBraekを聴かせた楽曲

トムに限らずコーンウォール派のアーティストはTB-303を用いたアシッドサウンドを非常に好み、トムのアルバムでも結構な割合で登場する。「Lone Raver (Live In Chelmsford Mix)」は彼らしい禍々しいアシッドサウンドを聴くことができる